雑種犬アポロのお散歩日記

初代の愛犬が8才ぐらいの頃、柴犬とビーグルの雑種の雌犬が我が家にやってきた。毛の色が茶・白の2色だったことから、同名のチョコレート菓子になぞらえて『アポロ』と名付けられた。
アポロは小さい体格ながらも、とにかくお茶目で活発。初代が内弁慶だったので、私たち家族はアポロの行動に日々驚かされるばかり。特に散歩の時は、飼い主が引っ張られるほどの俊足ぶりと力の強さを見せている。何度もキュンキュンと鳴いて
「お散歩はまだ?待ちきれないよ!」
と言わんばかりに、出発する前から気合い十分だ。近所の犬にも大変興味を示し、すれ違うと大きく尻尾を振って飛び跳ねる勢いで喜びをアピールする。
そんなアポロが最も仲が良いのは、年下の柴犬である。その柴犬はあまり外で散歩はしないものの、時折窓の向こう側からアポロを待っているかのように道路を見つめている。アポロもその子の存在が分かると、とても嬉しそうに体全体で喜んでいる。外で二匹が出会った時には、まるで久々に親友同士が再会したかのような喜びぶりで、飼い主としても見ていてほほえましい光景だ。
愛らしいルックスで、犬だけではなく近所の人たちからも人気があるアポロ。散歩中にすれ違ったおばあさんに、
「あら、○○ちゃん(おばあさんの愛犬)に似ていて可愛いわ」
などと、声をかけられることもある。幼稚園や学校帰りの子供たちからは、その場を通りかかっただけでもニコニコと笑みを向けられたり手を振ってもらったりしている。きっとアポロも楽しいと思う。
アポロのおかげで、私たち家族も毎日笑顔をもらっている。家族全員、アポロの散歩へ行くのが大好きだ。これからもアポロと一緒に、散歩を楽しんでいきたい。

Continue Reading

はじめまして犬くん

犬くんとの初めての出逢いは、今からさかのぼること9年前の春でした。
当時住んでいたオンボロアパート、だけど「ペット飼育可」何とも不可思議な感じですが、一人淋しく暮らしておりました。

そんな中、目に飛び込んできたのは、自宅のポストに入っていた市報の中の小さな記事。
「ミニチュアダックス赤ちゃん生まれました。格安で譲ります。」
それは、同じ市内に住むブリーダーをしている方からのものでした。それを見た瞬間、私はひきつけられるようにブリーダーに電話していたのでした。今まで犬など飼ったこともないのに、なんとも不思議な感じでした。

そしてほどなくして、ブリーダーが我が家に犬を見せに連れてきてくれました。初めて出逢えた犬くん。夢の様でした。

生まれて一カ月程の犬くんは、両手の平に収まりそうな程小さくて、まるくて、甘えた感じのつぶらな瞳だけど、ちょっと生意気そうな目つきでこちらを見つめていました。鳴き声はほとんど発しませんでした。毛色はブラック&タン。耳の毛はウェーブしていました。歩き方もまだあまり上手くなく、ヨチヨチしていて、時々転びそうなところが、犬の赤ちゃんなのだなという感じでした。

この世の中にこんな可愛い生き物がいるなんて!という感覚と同時に、私のところへ連れてきて守ってあげたいという気持になりました。

どうしますか?飼いますか?とブリーダーから聞かれ、二つ返事で飼いたいという意思を示しました。
それから一月後の5月初旬、最初のワクチン接種を済ませた犬くんが私の家族になりました。この時の気持は今でも忘れません。同じミニチュアダックスを飼っている友人から飼い方の本を借りたり、犬好きの人から様々なことを教わったり、それはもう必死な毎日でしたが、とても楽しい毎日の始まりでもありました。

Continue Reading

アポロとの遠出

家族もアポロも散歩は好きだが、アポロ自身が散歩するのは近所の大体決まったコースである。そんなアポロのためにと、ある日母親が遠出の散歩をしてみるように提案してきた。もちろん、家族はみんな大賛成した。
向かった散歩場所は、隣街の城跡のある広い公園だ。母親がゲージにアポロを乗せ、そしてゲージを車に入れて公園に向かった。あまり車に乗らないアポロも、普段なかなか行けない場所に行けるということもあって、大人しく外を眺めていた。近隣の住民にとってはお馴染みの場所だが、アポロはこの時行くのが初めてであった。
公園についてアポロを降ろすと、案の定はしゃぐ様子を見せた。私も個人的にこの公園は好きなので、ここで一緒に散歩ができると思うと嬉しかった。早速、一面が芝生で覆われた広場をアポロと共に駆け回った。
工事の関係でお城の近くは入れなかったが、お城をながめながら散歩をするのは楽しいものであった。珍しい建物や道を見て、アポロは驚きつつも感激していたようだった。公園の外を歩いていると、同じく散歩をしている大型の犬(ゴールデンレトリバー)に出会った。自分より大きい動物に会ったことのないアポロは、臆することなく普段以上に大喜びしていた。出会ったゴールデンレトリバーも、アポロに会えて笑顔になっていた。
少し遠出をしたが、帰路の車内でアポロはとても満足そうにしていた。その日の晩は、夕食をガツガツ食べて早めに眠りについていた(ちょっと疲れもあったと思われる)。ぐっすりと眠りながら、公園での夢でも見ていたのだろうか。その寝顔は、心なしか喜んでいるときの表情とよく似ている気がしたのだった。

Continue Reading

キシリトール中毒

ポメラニアンのメス、ポポ(享年9歳)が亡くなってから、今年で5年を迎えます。
ポポは、人間である私達の食べ物によってこの世を去りました。9年間もポポを可愛がり続けて来た娘でしたが、そんな娘の学生鞄から出た「のど飴」を誤食し、結果、キシリトール中毒で他界したのです。それも、その死因(キシリトール中毒であるという)に行き着くまでは、なんと、4年もの月日が経ってからの事でした。
ポポが、9歳の誕生日を迎えてから2週間を過ぎた頃でした。朝、私が家を出る時には、いつもと変わりなく私の側でピョンピョンと跳ね、何事もないようにそのまま家を後にしたのですが、夕方になると娘から電話があり「ポポがおかしい!歩けない。立てない。立たせようとしても真横にバタッと倒れる!」と言う、焦りの声で叫んでいました。
ポポは、直ぐに動物病院へと入院することになったのですが、動物病院の医者も「どうしても原因が分かりません。血糖値の数値や、肝臓の状態も物凄く悪いのですが、どうしてこうなったのか分かりません。何か、洗剤や漂白剤のような物を誤飲していないでしょうか?」と言うのですが、私達にも、そんな原因などは全く分からない状態でした。ましてや、数日の大雪により、外での誤飲誤食も考えられるような散歩もしていなかったのです。
私達は、そんなポポの死因も分からぬまま、動物霊園で火葬と埋葬をしました。その後、高校生だった娘の喪失感とは計り知れないものとなり、娘は2週間も学校を休んだり、家にも帰って来ないなど、いわゆる不良と呼ばれるよな反抗的な態度で私を悩ませて行きました。ポポの死から、私達家族という当たり前だった形態がすっかりと変わり果ててしまっていたのです。
インターネットの情報により、私は「犬とキシリトール中毒」というのを初めて知りました。「そういえばあの日、ポポはプラスチックのケースに入ったのど飴を転がして遊んでいた!」と思い、すぐさま病院へと駆けつけ、その旨を当時の先生へと話したところ、「それは可能性が高いです」と言われたのです。やっと、4年もの月日が流れてから、私達家族はポポの死因を知る事となったのです。
私は、私たち人間の手によって大事なポポを天使にしてしまったのだという呪縛を抱えてしまう事となり、今でもこの私を苦しめ続けては、ポポへの罪の念が消えないで残ってしまっているのです。

Continue Reading